第13回日本カプセル内視鏡学会学術集会
会長 緒方 晴彦
慶応義塾大学医学部内視鏡センター 教授
このたび 第13回 日本カプセル内視鏡学会学術集会を2020年2月9日(日)に姫路市のホテル日航姫路において開催させていただくことになりました。大変名誉な事であり、このような機会を与えて下さいました田尻久雄理事長をはじめとする学会役員の先生に厚くお礼申し上げます。
本学術集会は、2月7日(金)〜9日(日)に開催されますGI Week 2020として、第16回日本消化管学会総会学術集会(会長:製鉄記念広畑病院 病院長/はりま姫路総合医療センター整備推進機構 理事長 木下芳一 先生)と第13回IGICS(International Gastrointestinal Consensus Symposium)(会長:名古屋市立大学大学院 医学研究科 次世代医療開発学 神谷 武史 教授)と合同で開催され、本会には500名を越える参加者が見込まれております。
今回は、日本消化管学会およびIGICSが終了した翌日の日曜日、2月9 日(日)に、単独で本学術集会を開催することになっておりますので、日本消化管学会とIGICSに参加される先生はもう1日姫路市に留まって、是非とも本学術集会にもご参加ください。姫路周辺には世界遺産でもある姫路城をはじめとして有名な観光地が沢山あるようです。
小腸カプセル内視鏡が登場して約20年が経過し、日常臨床でもルーチンの検査になりつつあります。一方で、大腸カプセル内視鏡は承認後5年の日時が経ちました。小腸カプセルに比べて前処置薬の量が多いことによる負担や保険適用による制限などの問題により一般化がやや遅れている状況ですが、それをクリアする工夫や努力が活発に行われています。本学術集会では、「New Horizon of Capsule Endoscopy ―登場後20年を経て―」をキャッチフレーズに掲げ、シンポジウムとして「小腸カプセル内視鏡の未来」、ワークショップとして「大腸カプセル内視鏡の Clinical Practice」を行い、パネルディスカッションとして「患者本位のカプセル内視鏡診療―検査体制、読影支援、co-medicalとの連携」に加え、症例検討セッションとして「読影支援技師と内視鏡医のcollaboration」と題した、メディカルスタッフとの協力体制のさらなる推進を目指した2つのプロジェクトも企画しています。
教育講演としては「OGIBを改めて整理する」を、また特別セミナーとして韓国のカプセル内視鏡研究会のchairmanであるProfessor Limを招聘し、韓国におけるカプセル内視鏡診療の現状と展望をご講演いただく予定です。ランチョンセミナーも「カプセル内視鏡を用いたIBD診療」、「カプセル内視鏡のアウトカムUp to date」の2つを用意しました。さらに、理事長講演として「VCEの近未来像」を田尻久雄理事長にお話しして頂く事になっており、非常に充実した内容になったのではないかと自負しております。また、今回も、学会と並行して読影トレーニング委員会による「認定医・指導医および読影支援技師の更新対象者向けセミナー」も開催されますので、是非有効に活用下さい。受講証明書は更新申請の際に利用可能となります。
本学術集会は、このように大変盛りだくさんで興味深い内容から構成されています。医師のみでなく技師や看護師をはじめとするメディカルスタッフの方を含めて、多くの方々にご参加いただき、「カプセル内視鏡診療の遥か彼方の地平線」をめざし、その発展を一緒に考えながら活発で充実した討論がなされることを心から期待しております。皆さん奮って御参加下さい。